いい加減な我がウェブマガジン「Reeazy」の中でも、より一層いい加減にお送りしているわたくし町田の晩酌シリーズ。
グーグル検索に引っかからない(そもそも意識してタイトルを付けていない)、何のお役立ち情報も掲載していない、さほど笑えるところもないというナイナイづくしの記事ゆえ、どうせ誰も見ていないだろうとの大前提の上でそのいい加減さに磨きをかけてきたわけだが、先日ちょっと気になってアナリティクスを確認してみると、思ったより多くの人に読まれていたようで驚いた。
普通に生きていればこんなわたしのクソコラムにぶち当たることなどそうそうないと思うのだが…実に不思議だ。これはもしかすると、わたしの記事を狙い撃ちで読みに来てくれるというような変わり物(失礼)も一定数、片手で数えられる程度にはいるのかもしれない。そう…そこのアナタよ。今、半笑いでこの記事を読んでいるアナタよ!アナタのことよ!!
というわけで、これからはそんな片手で収まるアナタたちに向けて記事を書いていくことにした。まぁいい加減さは変わらんけどね。
掲載できなかったネタを成仏させる回
記事のネタにするため、日常的に画像を撮り貯めている。
わたしの書く記事の性質上その多くはおつまみや料理になるわけだが、タイミングが合わずにご紹介できなかったものも多く、先日画像を整理していたらそんな類のモノがたくさん出てきてしまった。
もうほとんどゴミ箱と同義のような忘れ去られたフォルダに入っていたわけで、だったらそのままゴミ箱直行で何の問題も無いハズ…なんだけどねぇ。出てきちゃったらそれはそれで不憫に感じてしまうじゃないか。
一度は失ってしまったタイミングが今来たんだ!という強引なこじつけで、この際、その中からいくつかをご紹介してしまおうと思う。本もついでに。
生わさび丼
それなりに高価な生わさびなので、お勤め品の棚にある時にだけ気まぐれに購入している。茎に近い、香り高くみずみずしい部分はお刺身と一緒に。中間辺りの箇所をわさび丼にした。ご飯はもちろん熱々を用意し、花かつおを散らしたところに生わさびをたっぷり乗せ、しょう油を一回しして食べる。
チューブの生わさびをイメージしてこの画像を見ると「罰ゲームなのかな?」と思われてしまうかもしれないが、茎からすりおろしたわさびはそこまで辛くない。とはいえ、ひとたび頬張るとその鮮やかな辛みが口いっぱいに広がり、クセになる旨さだ。
わが家ではわさび用の先の丸いおろし金ですりおろすため、食べるまでにかなりの時間がかかるのが玉に瑕。腕も痛くなるし…誰か代わりにやって欲しいなぁ…なんて。
チダイの塩焼
真鯛に比べて安価なチダイを塩焼に。
内臓とエラ、ウロコを取り除いたら塩を振ってお好みの時間を置き、水分が出て程よく身が締まったところを焼き上げる。つまりはいつもの焼き方だね。
身はふっくらとして上品だが、特筆すべきは皮や骨の美味しさだろうか。
わたしはいつも骨、皮はもちろん、時間があれば尾びれや背びれも別途焼いて食べてしまう。
チダイはヒレにまでしっかりと感じられる旨味があり、実に食べ応えがあった…ように記憶している…が。実際に食べたのはもう何ヶ月も前のことだから、細かいことは忘れちゃったんだよなぁ。昨日の献立だってロクに思い出せないっていうのに。
アンジェレトマト
知ってる人は知っている。それがこのトマトなのだ。
参考ページミニトマトから学ぶ2022年の過ごし方【晩酌 #5】
葉っぱにはトマチンとかいうギャグみたいな名前の毒は入っているし、切り離した茎の切り口から根っこは生えてくるし。まさに生命力の権化。結局コップに入れておいただけで全ての実が赤くなってしまった。じゃあ本体の意味って何なん?
もちろん全て食べた。どの実も皮こそ硬かったが十分な甘みがあり、市販されているものと同程度には旨かった。マジで何なん。
「ルナゲートの彼方」&「武器よさらば」
わたしにとって本を読むことは日常そのもので、なにも晩酌記事のために読んでいるわけでは無い。すると必然的に、晩酌記事を書いていない時に読み終わった本についてはご紹介しそびれることになるわけで、今回はそんな中から特に2冊をサルベージしておこう。
ルナゲートの彼方
原題は「Tunnel in the sky」。ハインラインが書いたジュブナイル小説だ。
ロケットでは行き来できないような遠方の惑星同士が、恒星間ゲートで結ばれた未来のお話。未開拓の惑星を目指し、人々は再びロマンと冒険に満ちた人生を送っていた…ってこれじゃガチの書籍紹介のようだなぁ。やめよう。詳しく知りたい方は別のレビューページでも覗いてみて欲しい。
人々が集い、どのように国が出来ていくのか。そしてどういった想いが土地への執着を生むのか。そんな随所随所にリアリズムのエッセンスが注がれており、ジュブナイル小説とはいえ飽きずに読むことができた。事の顛末には賛否両論あるかもしれないが、わたしとしては「青春ってそういうものだよな」と妙に納得してしまったり。
武器よさらば
初体験のヘミングウェイ。
独特の、簡素ではあるが力強い文体。物語は淡々として詩的に展開していくから、登場人物たちが感情を爆発させるようなシーンはついぞ無いが、その実、主人公ヘンリーが胸に秘めたる戦争観などは共鳴するように伝わってきた。第一次世界大戦のディティールに明るくない方でも、ネットで少しだけ予習すれば普通に楽しめる。
雨が印象的な作品。
旨辛!卵黄乗せ豆腐
これはねぇ…旨かったんだ。確かに旨かった。だから一応掲載しておくけど作り方は完全に忘れた。
恐らく豆板醤、しょう油、オイスターソース、ごま油、砂糖…もしかしたら酢。みたいな?みたいな感じ?に作ったタレを、豆腐に乗せたネギと卵黄の上からぶっかけたもの。
ピリ辛にしたのは間違いないので豆板醤は絶対入れた気がする。そして豆腐から水が出るので味付けは濃い目にした気がする。あと向かって左の白いヤツは白身を塩コショウで炒めただけな気がする。
秋鮭はマジで尊い
秋鮭っていつの話よ…とツッコむのはやめていただきたい。だってそういう記事なんだからね!
ただ焼いただけ、と言えば確かにそうだ。だが先述した塩を振る量、置く時間、焼き加減がベストで決まった秋鮭の尊さといったらもう…ヤバい(語彙力)。
この時も相当上手く焼けたのだが、やはりタイミングを逃したせいでどの記事にも掲載されなかったのであった。そもそも画像ではあまり伝わらないか。
子持ちニシンの塩焼き
ニシンの子、つまりカズノコだが、時期になるとニシンのお腹には子どもが宿る…ってそりゃ当たり前か。
ニシン好きの諸氏には大変申し訳ないが、わたしにとってニシンは「ごく普通の魚」なのである。特に塩焼にしたときがそうであり、クセも少なく、身も一般的で、それだから普通に美味しい、ということ以外に言及すべきことが無い。
カズノコが入っているかどうかは外見から100%判別することは出来ないそうなので、この時は入っていてよかったなぁ~という意味でご紹介しておく。よかったなニシンよ。
悲劇の塩辛
1月の終わり、いつものスーパー「ツルヤ」で色のいいスルメイカを見つけて塩辛にした。
小瓶に2つ出来たものをアニサキス対策で冷凍し、きっかり2日後にいよいよ食べようと冷蔵庫に移した。たくさん出来たから父のところにでも持って行ってやろうかな、などと考えていたところ、当の父が急病で亡くなってしまったのである。
参考ページある日突然「喪主」になった男の苦労話とか【晩酌 #6】
強制的に「喪主」へとランクアップ(?)し、その後「相続人」にジョブチェンジしたわたしは、父の死にまつわるアレコレに奔走しているうちにすっかり塩辛を食べ損ねてしまい、悪くしてしまったのであった。作り方をご紹介しようと製作過程の画像も撮っていたのに、そんなわけでまとめてお蔵入りだ。まさに悲劇と言えよう。
いい機会なので、思い出の整理という意味も込めてザックリとご覧いただきたい。
いかがだっただろうか。
「ボツ画像」とはいえ、こうして見返してみると意外と思い出深いもので、自分としてはなかなか楽しかった。いずれまたこの手の画像がたまってきたらサルベージしてやろうと思っているのでその時はお付き合い願いたい。
尚、塩辛の作り方詳細については、いずれちゃんとした形でご紹介するつもりだ。そちらもお楽しみに。
それでは。