ロゴマーク 2020/08/07 お酒とおつまみ

イカの塩辛は自作したほうが絶対に旨い!【おうち居酒屋】

ライター町田
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 家飲みにちょい足し!簡単おつまみを掲載している「おうち居酒屋」シリーズ。…のあんまり簡単じゃないパターンのヤツ!今回は「イカの塩辛」の作り方をご紹介します。

 難しい、というよりは時間と手間がかかる一品。しかし、かかった時間も込みで「おつまみ」として楽しめるなら、既製品を買うよりも自分で作った方が絶対に旨い。ぜひチャレンジしてみてください。

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簡単おつまみレシピ まとめ

味付けはイカのワタと塩のみ!なのに深みのある味に仕上がる不思議

 その身を自らのハラワタに漬け込んで喰われるという、イカの側に立てば悪魔のような料理。それがイカの塩辛である。

材料

  • イカ…2杯
  • 塩…たっぷり

 ゆえに材料はこれだけなのです。アレコレ考えなくてもとにかくイカが手元にありさえすれば作れる、というのもこの料理の大きな魅力。

スルメイカ2杯
今回購入したスルメイカ

 スルメイカの旬は5~9月ということで、最近スーパーには美味しそうなスルメイカが並んでいます。とはいえわたしは長野市の山育ちのため、魚介類の目利きなどはサッパリで、このイカの良し悪しについても全然自信が無いんだな。

イカを捌く

 何はともあれ、先ずはイカを捌くところから。普段こういう作業をしない、という方にとってはここが一番の難所かもしれません。

墨袋・ワタ・ゲソ・トンビ(口の部分)など
墨袋・ワタ・ゲソ・トンビ(口の部分)など
胴体・エンペラ
胴体・エンペラ

 捌き方については当記事でのご紹介は避けておきます。なぜなら上手に説明できるほど手慣れていないから。ウェブ上で調べた方が間違いなく有益な情報に巡り合えると思いますので、ぜひそうしてみてください。ハッキリ言って大した作業では無いので、一つ一つ確認しながら進めていけば料理初心者の方でもきっと出来るはず。

 塩辛に使うのはこのうちワタと胴体だけですので、あとの部位は適当に召し上がれ。

イカのしょう油炒め マヨネーズを添えて
残りは夕食のおかずとなった

ワタと胴体の下ごしらえ

 基本的にはワタと胴体を和えるだけの料理なのですが、美味しく仕上げるためにはそれ相応の下ごしらえが必要です。

ワタは塩漬けにして臭みを抜く

イカのワタ
イカのワタ

 捌いてみると思っていたより小ぶりだったワタ。目利きの悪さよ…。ま、こればっかりは個体差なのでその時々の分量で作るしかありません。このワタにかぶるぐらいタップリの塩をして、冷蔵庫で一晩置いておきましょう。この時、ワタを入れた器を傾けておくことを忘れずに。

イカのワタに塩をまぶす
塩をまぶしたら
傾けた状態にして冷蔵庫で一晩置く
傾けた状態にして冷蔵庫で一晩置く
※ものの1時間でこんなに水が出た
※ものの1時間でこんなに水が出た

 要するにワタの塩漬けなんですよね。こうすることで余分な水分と一緒に臭みが抜け、旨味が凝縮するというわけ。お皿の形にもよりますが、出た水分がワタについてしまうようなら折を見て捨ててあげるといいかも。

ワタの塩漬け 翌日
翌日のワタ

 だいぶ風合いが変わって、いかにも「余分な水分が抜けたぜ」っていう見た目に変化しました。そうしたら残っている塩を日本酒で洗い、冷蔵庫でさらに半日ほど寝かせて。

ワタの塩漬けを日本酒で洗う
日本酒で洗い
イカのワタ 軽く水気を拭いたら
軽く水気を拭いたら
イカのワタ
冷蔵庫でさらに半日乾燥させる

 こうすることで更に臭みが抜けて、風味の良い塩辛が出来ると。ちなみにこの状態でも十分に酒のアテになります。メチャメチャしょっぱいけどね!塩漬けになったワタをチョイとつまみながら日本酒を一口。最高でしょ。

 以上でワタの下ごしらえは終了。続いては胴体の下ごしらえ…ということで、時間を一日巻き戻します。リワ~ィンド!

胴体からも余分な水分を抜き、適度なネットリ食感に。

 ~前日まで巻き戻し)ワタにたっぷりの塩をして冷蔵庫に入れたら、並行して胴体の下処理をしておきます。やることは基本ワタと一緒で余分な水分を抜いていくわけですが、目的は塩漬けにすることではなく、水っぽさを無くして食感をよくすること。

イカの胴体 薄っすらと塩をしてこのまま冷蔵庫へ
薄っすらと塩をしてこのまま冷蔵庫へ

 ラップをせず、このまま冷蔵庫に入れて一晩。ザルを別の用途で使っていたため今回はお皿に乗っていますが、あればザルの方がよく乾くと思います。

ワタと胴体を和える

イカの胴体 塩をして乾燥させた翌日
翌日の胴体

 いい感じに乾きましたね。カラッカラというわけではなく、また水っぽいわけでもなく。同じころ日本酒で洗ったワタの再乾燥も終わりました。

 そうしたら適当な器にワタの中身をしごき取り、そこに食べやすい大きさに切り揃えた胴体を加えてよく和えます。

イカのワタをしごき取る
ワタをしごき取って
ワタと胴体を和える
胴体とよく和える
混ざったら保存用の瓶へ
混ざったら保存用の瓶へ

 ほら、もうすでにめちゃめちゃ旨そうでしょ…。実際旨いんですよこの段階で食べても。塩辛というよりはたたきみたいな感じで。でもね…ほら、何か忘れちゃあいませんか…?アイツのことを。あいつですよ、AITSU。

あいつ(アニサキス)のことを忘れてはならない

 塩辛は日数を置くと熟成が進み、味わいが変わってきます。そりゃあ悪くなるほど置いておけばダメですが、個人的には3日目~5日目ぐらいが食べごろだと思うんですよね。

イカの塩辛 仕込んでから三日後
3日後の状態

 時々上下を返して混ぜ合わせつつ、3日も経つとこんなに滑らかになりました。すぐにでもお口に放り込みたいところですが、ここはグッと我慢して冷凍庫に入れなければならない。生食の方が旨いに決まっているのに…ためらいで手が震えやがるぜ…!!

冷凍48時間後
冷凍48時間後

 …背に腹は代えられません。憎きアニサキスは家庭用冷蔵庫で48時間以上冷凍すると死滅するんだそうな。もちろん眼力鋭く、目視でアニサキスを除去できる強者はそうして下されば結構。運良く生食でもまだ一度も当たったことのないわたしですが、油断しているといつか当たってしまうんですってよ。皆さんもお気をつけ遊ばせ。

イカの塩辛 完成
解凍したら完成!

ワタの醸し出すふくよかな味わいはまさに「美味」。市販品とのこの違いは一体なぜ?

イカの塩辛と黒霧島
お酒は黒霧島でいただきます

参考ページわたしの愛する芋焼酎「黒霧島」のことを知りたい

 下処理に1日、そのあと3日かけて熟成させ、さらに冷凍すること2日間。計6日間を要して完成した塩辛の味は、これがワタと塩だけで出来ているなんてにわかには信じがたい、そんな完成された旨さです。…っていうかワタこれ!どうしてそんなに味わい深いのよ。君の細胞は人に喰われるためにチューニングされているのかい。

 市販品をディスる意図はさらさらないとしても、ワタと塩だけで作った結果がこの旨さだとすると、やはり市販品はどういう仕組みで出来上がっているのか興味を持たざるを得ません。例えば安価で売りたいがため時間をかけられず、下ごしらえをオミットして調味料で補っている、とか。流通にまつわる長期保存のために必要な工程がある、とか。

 本来わたしにとってどうでもいいそんなことまで考えてしまうほど、自作の塩辛が旨いんですよ本当に。

 ここまで読んでいただいた通り、時間と手間はそれなりにかかります。その工程すらチビチビやりながら楽しめたなら、時間の使い方としては相当贅沢だなぁ~なんて思うのですが、いかがでしょうか。


機会がありましたら是非お試しください。


以上、「イカの塩辛」の作り方をご紹介しました。

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