ロゴマーク 2022/03/22 コラム

3回目のコロナワクチンを交互接種してきた【晩酌 #7】

ライター町田
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 わたしの元に3回目のワクチン接種券が届いたのは、今月中旬のことだった。

 人体の仕組みに関する専門的な見識も無ければ、ワクチンの科学的組成についてスラスラと説明できるだけの知識も無いわたしである。ましてや感染症そのものや副作用についてのデータなどは主にネット上で得られるモノ程度しか知らない人間ならば、いわゆる「自己判断」など到底出来ようはずもなく。そうすると、お上の申すままにへいこらとワクチンを打つしか残された手はないわけで。

 というわけで、今回の記事では3回目のワクチンを交互接種した経過などを書いてみようと思う。

 始めに断っておくがいつもの通り「雑談」のテイでお送りするので、例えばワクチン接種に際して本気で悩んでしまっているような方は、より参考になるソースをご覧いただいた方がいいかもしれない。

ファイザーからモデルナへの交互接種をした結果

 それでも前提条件ぐらいは書いておこうか。

 1回目は2021年の8月22日に、2回目は2021年の9月12日に、それぞれファイザーのワクチンを接種した。そしてその6ヶ月後となる2022年3月半ばにモデルナのワクチンを接種したという流れなのである。

 ちなみに、たまたまその会場で扱っていたワクチンがモデルナ製だっただけで、敢えて交互接種を狙ったわけでは全くないしむしろどうでもいい。そして私の実年齢と生活スタイルを鑑みると、30代~40代ぐらいまでの方なら参考になるのかなぁ、と思う。

 これもねぇ…変な話30代でも年寄りのような生活をしている人もいる反面、毎日ジムに通っているスポーティーな60代もザラにいるわけで。もちろん職種によっても体質に一定の偏りが生じるのは周知の事実だ。それでもどこかで線引きをして、今回であれば「〇十代」のように区分しなければならない意味は理解しているつもりだが、そのデータを見て何がしかの答えを得ようとするなら、区分けされた裏側にある本質を想像できるだけの知力は必要なのだろう。

バイアス BIAS
君、惑わされることなかれ。

「痛い」と言えないこんな世の中じゃポイズン

 まさに三寒四温。わたしが三回目を接種した当日は、しばらく暖かい気候が続いた後に突然訪れた谷間のような冬日だった。

 接種会場であるビッグハットに車を停めると(わたしは長野県長野市に住んでいる)寒風吹きすさぶ駐車場を真っすぐ正面入口へ。するとロビーには大量のお年寄りたちがパイプ椅子で待たされていた。わたしはほぼ9:40の予約時間通りに到着したのでそのまま会場に通されたが、どうやらフライングした場合はこの時点で待たされるらしい。1回目、2回目とも時間にはかなり融通を利かせてくれていたハズなので、この辺りは以前と違うところだろう。

 会場に着くと、必要な手続きを済ませながら各段階で少々の待ち時間を経つつ、滞りなくワクチン接種へと進んでいった。

 ドクターの前で上着を脱ぎ、下に来ていたスウェットから遠山の金さんよろしく片腕だけを脱ぎ出し、「さぁどうぞ」とばかりにセッティングした左肩にブスッとぶち込んでもらったその瞬間

い、痛ぇ…

 一回目はそれなりに痛みを感じ、二回目はほとんど無痛だった。そして三回目は断トツ一番痛かった。たまたま神経が密集した場所を貫いてしまったということなのだろう。アンラッキー…。

 それにしても「痺れなど無いですか~?」と流れ作業で尋ねるドクターに対して「全然大丈夫です(キリッ)」と平静を装ってしまうのは一体なぜなのか。

 わたしは歯医者などでもそうで「痛みは無いですか?」と聞かれると反射的に「全く痛くないです(キリッ)」と答えてしまう謎の癖を持っている。普段どちらかというとヌルっと生きているわたしがここだけ日本男児を気取るのも正に謎なのだが、実はわたしと同じような方も多いのではなかろうか。

武士
痛みに耐えようとする謎の武士魂、突如参戦。

 もっとも今回は痺れについて聞かれているわけで、少し話がズレているのはわかっているのだが…それでも「イテテテ…結構痛いですね」ぐらいのことが軽く言えると随分生きやすい世の中になるような気もするんだよなぁ。ポイズン!

今日の晩酌

 では、そろそろ呑もう。

山ウドの天ぷら・きんぴら・煮物
今日は山ウドづくし

 そのあと所定の待ち時間を読書で潰すと、一目散に帰宅したのでありました。とりあえずそこまではOK。

山ウドと鶏むね肉の煮物

山ウドと鶏肉の煮物

 最外の固い繊維を包丁と指でつまむように裂き取り、この部分だけは捨てる。そのあとさらに剥いた皮と内側の茎、そして穂の部分はまた別に切り分け、それら全てを酢水につければ下ごしらえは終了だ。それぞれのパーツを別の料理に仕立てていく。

 茎の部分は一口大に切り分けて鶏肉と一緒に鰹・昆布出汁で炊いた。味付けは酒としょう油のみでキリっと。爽やかな苦みが煮汁全体に溶け込み、なんとも上品な味わいになった。

山ウドのきんぴら

山ウドのきんぴら

 皮は細く切ってきんぴらに。煮物に対してこちらはみりんと砂糖をふんだんに使用し、甘辛く仕上げた。強めの歯ごたえがクセになる一品。

 仕上げにまぶした韓国産の粗びき唐辛子は辛みは弱いが香りが強く、クセのある山ウドによく合う。

山ウドの穂の天ぷら

山ウドの天ぷら

 穂の部分は天ぷらに。我ながら絶妙の加減に揚がった。

 3種の料理はそれぞれに違った特徴があり、春の息吹を存分に楽しむことができた。

晩酌のおとも「カラマーゾフの兄弟」

ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」

 ちょうどワクチン接種後あたりに読了したカラマーゾフの兄弟。図らずも間に父の死を挟んだことで忘れ得ぬ作品となった。

 キリスト教的な考え方の中にある罪・許し・善悪など、つまりは「哲学」と呼べるようなものと、現代を生きる我々が知っているその後の世界、ミーチャの言葉を借りるなら「ベルナール的」な価値観が生み出す哲学は、その人の立場や考え方によっていずれも妥当であってしかるべきだ。しかしその実、やはり厳然たる矛盾をはらんでしまっている。この本に登場する様々な登場人物が織りなすエピソードには、大なり小なりこの二律背反の中で苦悩する様子が描かれていたように思う。

 私の感じ方としては、その中でも一番苦悩したのがイワンであろう。
 
 一件ドライでロジカルな性格に見える彼は、不幸な子どもたちすら救えない神の世界に頼ることなく、今の言葉でいうと「自己責任(という解釈をわたしはした)」の世界を生きることで人は人神となり、全ては許されるのだと説いた。しかしそんな彼も兄であるドミートリィが起こした事件に関わるにつれ、自分の中に根強く残っていたキリスト教的な哲学との狭間に立たされ、その二律背反に心を蝕まれていくこととなる。

 「真面目か!」とツッコんでしまえばそれまでかもしれないが、逆に言うと、一つの物事が生み出す善悪に対して人はどれだけ誠実に向き合うことができるのだろう。罪と許し。自分の人生観に基づく生き方をそれぞれの立場で誠実に追い求める人々の姿が描かれた作品であった。それはもちろんスメルジャコフしかりだ…という書き方は侮辱だろうか。

 しかしまぁ、軽いテンションで失礼するなら、真のキリスト教徒でない限りこの物語の真髄は分からんだろうなぁと感じたこともまた事実なのである。

副作用は「腕の痛み」と「発熱」

 約20分程の道程を経て家に帰り、しばらくすると腕が痛んできた。1・2回目の時は大体半日後ぐらいから痛み始めて夜中~翌日に痛みのピークが来たことを鑑みると、展開が早いのは間違いない。

 結果からいうと、腕の痛みはその日の夕食ぐらいに軽いピークを迎え、翌日には痛みは感じるが普通に腕を上げられる程度には治ってしまった。

熱は結構出たのかも

 「かも」の理由は、さっさと解熱剤を飲むようにしていたから。あたしゃ我慢しないぜ!

錠剤のイメージ
普段飲まないから薬が良く効くわけよ

 3回目のワクチンを打った当日の夜。

 強烈な寒気で目が覚め、ガタガタ震えながら時計を見てみると深夜の2時であった。1・2回目とも翌日になってから微熱は出たが(例によって速攻で解熱剤を飲んだ)こんなに激しい寒気に襲われたのは今回が始めてである。

 寒気から全身が激しく硬直し、まるで壊れたロボットの様な風体になりながら居間へ。覚束ない指先で解熱剤2錠を慌てて口に放り込んで寝室へ戻った。

 その後は寒いやら熱いやらをさんざ繰り返しながら、最後に時計を確認したのが5時頃だったろうか。気がつくと朝になっており、妻や子どもたちと一緒に目覚めたというわけだ。体温を測っていないので一体何度出ていたのかはわからないが、今までで一番熱っぽい状態であったことは間違いない。

 翌日は熱こそ引いていたものの朝からだるさは残っており、なんだかスッキリしないな~と思っていたところ案の定午後になって発熱。37℃を超えた瞬間さっさと解熱剤を飲み、その後は何事もなく終わった。

 まとめるとわたしの三回目接種(ファイザーからモデルナへの交互接種)は

  • 腕の痛みは前回より軽く
  • 熱は前回より重い

 といったところか。

 確かに熱は前回より重かったのだが、「久々に寒気を感じてなんだか面白かったなぁ」ということ以外なんら感慨も無く。どうってことない、というのがわたしの素直な感想だ。しかしこればかりは個人差があることなので鵜呑みにはなさらぬよう。

 以上、わたしの三回目のワクチン体験をご紹介した。

 最近はめっきり当初の信頼感を失いつつあるワクチンではあるが、もし罹患してしまった時には何かの足しになってくれればいいなぁ…ぐらいには期待している。

 それでは。

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