ロゴマーク 2025/03/14 お酒とおつまみ

【ふきのとう】春の食材で一杯やろうじゃないか【タラの芽】

ライター町田
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 え?もう春なの?っていうぐらい暖かい日が数日続いた後、嫌がらせのようにやってくる極寒日。ほらほら~え?期待しちゃった?しちゃった?…残念!まだまだ冬でしたぁ(暗黒微笑 的な展開にも慣れてきた今日この頃。この時期は毎年こうですからね。

 とはいえスーパーの特設コーナーには春の食材たちが並びだし、それらを眺めるだけで否応なく浮ついてしまう。鮮やかな菜花のキミドリは、今よりも優しくて深い、春の青空を予感させるからだ。

 こうなったら春の食材をメインに一杯やってしまうか。

ほろ苦い春の山菜とニシンで飲む

 思い立ってしまったらもう我慢ができない。早速行きつけのスーパー「TSURUYA ツルヤ」にて食材を買い集めてきた。

 戦利品はふきのとう、タラの芽、山ウド、菜花、ニシンだ。

かつおと昆布で出汁を取る

 山ウドは煮物にするつもりなので、とりあえず出汁から準備することに。

カツオと昆布で出汁を取る
水からゆっくり加熱
カツオと昆布で出汁を取る
昆布は沸騰直前に取り出して

 あらかじめ水にさらしておく時間が無かったので、今回は冷たいところから弱火でじっくり火を入れた。ちなみに取り出した昆布は細く切りそろえておく。あとで佃煮にするからね。

昆布の細切り
ヌルっとしてるけどね

 かつお節はこのまましばらく炊いて、良きところで火を止め、そのまましばらく放っておくと最後まで出汁がよく出る。

菜の花のからし醤油和え

 今回購入したのは香川県産の菜花。

香川産 菜の花
丁寧に切りそろえてある

 香川県が果たして菜花の名産地なのか、そういったことは全く知らないわけだが、毎年この姿で他の菜花よりワンランク上の価格で販売されているということはそういうことなのだろう。

菜の花を茹でる
根元から茹でて
菜の花を茹でる
全体へ

 色よく茹だったらざるにあけて冷水でしめて。今時期の冷たい水が役立つ時だ。あとは食べやすい大きさに切って、直前にからし醤油を和えればいい。

出汁殻の佃煮

 菜の花を茹でている間に出汁の様子が落ち着いたようだ。だし汁を別に取り分けて、出汁殻は佃煮にした。

出し殻の佃煮
ちゃんと水分を飛ばすのがコツ

 酒、砂糖、しょうゆで甘じょっぱく。画像ではわかりにくいが隠し味に輪切り唐辛子を混ぜこんである。

山ウドの煮物ときんぴら

 続いては山ウド。物にもよるがスーパーに売っているものはたいてい皮がしっかりしているので、包丁の先と親指で剥ぐように向いてしまおう。

山ウド
立派なウドですな
山ウド 下ごしらえ
皮をむいて乱切りに

 切ったそばから酢水に晒すのがセオリーではあるが、今回は苦みやアクも楽しみたいのでオミットした。大丈夫大丈夫。

 乱切りにした方は先ほど準備した出汁に酒、しょうゆ、みりんを合わせて煮る。今回は煮時間を短めにして歯ごたえ重視にしてみたが、どうだろうか。

山ウドの煮物
透き通ってキレイ

 皮の方はきんぴらに。

うどの皮のきんぴら
ごま油で炒める

 「さすがにこれは食べられないだろうなぁ」という固さの皮は菜箸の感触でわかるので、見つけたらその都度取り除いておこう。
 
 味付けは醤油、酒、みりん。最後に胡麻をまぶした。

ウドの皮のきんぴら
完成~!

ふき味噌

 長野県に古来より伝わる「ふきのとうをスーパーで買う奴は邪道」という言い伝えを数年前から完全に無視して普通に購入していますその方が手軽ですハイ。邪道上等ぅぅ!

ふきのとう
とてもいい匂い

 外側の固い皮は剥いてしまって、根本には砂や泥を噛んでいることが多いので内側までしっかり洗い、ザクザクと大きめのみじん切りにしておく。また、調味料はあらかじめ合わせておいた方がラクだろう。

あわせ調味料
味噌・みりん・醤油・砂糖
ふき味噌
やや多めの油で炒めて合わせ調味料を加える

 混ぜ合わせながら、弱火でしっかり水分を飛ばしておかないと水っぽい仕上がりになってしまう。出来上がったらすぐに器に移さず、フライパンの上で冷ましていくのも手だ。

ふき味噌
余計な水分はしっかり飛ばそう

ニシンの煮付け

 別名「春告げ魚」。

 実は塩焼きはあまり好みではないのだが、煮付けにするとその苦手な部分が全てウリに変わるという個人的に不思議な魚。

 これ防御力あるんか?と毎回訝しんでしまう柔らかい鱗を剥いで、エラ・内臓を抜く。

ニシンの下ごしらえ
キレイになった

 あとは醤油・みりん・酒で普通に煮付けるだけだ。こうしてみるとどの料理も味付けほとんど同じね。

ニシンの煮付けを作る
普通に煮付けて
ニシンの煮付け
出来上がり

タラの芽の天ぷら

 わたし的に今回のメインディッシュであるのが、こいつ。

タラの芽
タラの芽
タラの芽の下ごしらえ
袴と木の部分を落としておく

 わたしが子どもの頃、親戚たちが喜んで食べていた印象があるこの食材。彼らが集まった時のにぎやかで楽しい雰囲気を纏ったこの山菜は、やはり今回の宴には外せまい。

タラの芽の天ぷら
カラっと揚がった

 「コツのいらない天ぷら粉を使うのが上手く揚げるコツだ」とは料理上手な叔父さんの名言だが、確かにその通りだとわたしも思う。名人の方すいません。

「純米吟醸 真澄やわ風」が唸る

 これで料理は出揃った。

春の食材たち
なんだか贅沢な感じ
山ウドの煮物
山ウドの煮物
菜花のからし醤油和え
菜花のからし醤油和え
出し殻の佃煮
出し殻の佃煮
ウドの皮のきんぴら
ウドの皮のきんぴら
ふき味噌
ふき味噌
タラの芽の天ぷら
タラの芽の天ぷら
ニシンの煮付け
ニシンの煮付け

 う~ん、いいね!

 春の食材は特に苦みが魅力的だが、ストレートな苦みのふき味噌に対してタラの芽は上品だ。どちらがいいということではなく、どちらもいい。カラっと揚がった衣がコリっとした身を包み込んでおり、歯ごたえも楽しい。

 ニシンの身はふっくらとして独特のクセが煮付けによく合う。甘じょっぱいきんぴら、色鮮やかな菜花、我が家では定番の佃煮はどれも箸休めにちょうど良く、どの惣菜も旨かった。

 中でも特に気に入ったのが山ウドの煮物だ。さわやかな苦みとだし汁が驚異のマッチングで、思わずお汁まで飲み干してしまった。やや軽めに煮たのも大正解。コリコリと軽快な食感を楽しむことができた。恐るべし山ウド。

 で、このお酒がまた良いわけよ。

純米吟醸 真澄 やわ風
純米吟醸 真澄 やわ風
純米吟醸 真澄 やわ風
注いだところ

 酸味の塩梅が大好きなお酒。言い換えれば「フルーティー」ということになろうか。

 日本酒が苦手だという人にこそおすすめできる味だと思うのだが、ラベルに「TSURUYA」マークがあるので、もしかするとツルヤさんにしか売っていないのかもしれない。もしどこかで見かけたらぜひお試しあれ。

 以上、「記事にしよう」という魂胆も含めて始めたことではあったが、思った以上に本気で春を感じられてとてもいい気分になった。その時期の物をその時期に頂くって食の基本ではあるけど、やっぱりいいよね。素敵やん?…って古いな。

 そんなわけで、皆様におかれましても、春の物は春のうちにお楽しみ頂ければこれ幸いでございます。

 それでは!

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