「ゆうがたget」というのは、テレビ信州で平日の夕方に放送されているローカル情報番組のタイトルだ。
毎日かかさず見ています!というようなフリークではないものの、わが家では夕方になるとこの番組にチャンネルが合わせられていることが多く、それこそコーナー名もわからぬままぼんやりと、なんとなく目の端に映っているのである。
さて。
アスパラガスの旬は5月中旬から6月頃ということらしい。
太くて美味しそうなアスパラが、ちょっと前からスーパーの店頭に並んでいるのを見て気になっていたところ、先日のゆうがたgetで「アスパラをパイ生地で包んでクロワッサンのように仕立てる料理」が紹介されていた。先述の通り「目の端に映っていた」程度のため詳細はうろ覚えだが、作ってみたくなっちゃって。
アスパラとベーコンをパイ生地で包んでオーブンで焼く料理
このタイトル文言こそ、わたしが覚えていることの全てである。と同時に、この材料を使ってマズいものが出来るわけが無いような気もする。
材料(12個分)
- アスパラガス…太いの3本
- ハーフベーコン…12枚
- 冷凍パイシート…2枚
パイ生地で包むという都合上、アスパラは太くて立派なものを選んだ方がいいだろう。食べ応えがあるし、何より旬だしね。ハーフベーコンはよくある1パック4枚入り×3のセットを用意した。
洋食だって好きなんだけどね
数少ない当ブログの読者様ならお分かりいただけると思うが、わたしは基本的に和食しか作らない。というか和食を作ることが好きなのだ。
同じテレビで紹介されるにしても「○○魚の塩焼き」にはグッと心を惹かれるが、「○○魚のカルパッチョ」ならば「ふぅんなるほどね」程度のことになり、同じく「若鳥の照り焼き」はぜひ作ってみたいと思うのに「若鳥のコンフィ」には全く興味が湧かない。決してバカにしているわけではなく、正に、文字通り、ただただ興味がないのだ。
なのでテーブルに出てくればもちろんいただくし、その美味しさに感動することもある。だが「凄い!自分も作ってみたい!」とはついぞ思わない。自分でも不思議だが…そうなんだからしょうがないというのが素直な感想なのである。
そんな私は、この時まで「冷凍パイシート」なるものを購入したことが無かった。
その結果、もはや親の顔より良く知っている行きつけのスーパー「ツルヤ」内をまるで一見さんのごとく歩き回るハメになり、やっとのことで発見した時は「ツルヤって思ってたよりずっと広いスーパーだったんだなぁ…」などと妙に感心してしまったり。
今後はもう少し視野を広げて料理を楽しもうかな、と。そんなことを徒然に思った。
材料の準備
さてこのパイシート、冷凍されているからには解凍して使うらしい。
昼食の時間が近づいていたので「室温で10~15分」の方をチョイスし、その間に他材料の用意をしておこう。といってもアスパラを切るだけだ。
後はハーフベーコンをパックから出して置けば下ごしらえは完了。簡単ね。
それぞれの材料をパイシートで包む
さて、この件の要点は「四等分にしたアスパラとベーコンをパイシートで巻く」こと。つまりそれに適した大きさにパイシートを切らなくてはならない。
こんなもんかしら。形状が三角形だったことだけは覚えているだけど…切り分け方にはイマイチ自信がないんだな。
試しに包んでみようか。
ハーフベーコンに対してパイが小せぇのよ。こりゃあやっちまったか?
どう?わからんけど始めのヤツよりはいいんじゃない?このノリで全部包んでしまおう。
始めの方に巻いた「ハーフベーコンに対してパイが小せぇ」奴ら3個が右上辺りにいる。こうしてみるとやはりその後に巻いた方が正解に見えるね。
ちなみに塩コショウ的な下味すら全くしていないが、それはテレビでもそんな風に作っていたような気がするから。まぁベーコンには塩が効いているし、パイシートのパッケージには「バター入り」って書いてあったし、味が無いってことにはならないだろうけど。どんな感じに仕上がるんでしょう。
パイシートってさぁ…
包み終わってからふとパイシートの包装紙に目を移すと、ここで衝撃の事実が明らかに。
のばすんかい!
ねぇねぇ知ってましたぁ…?パイシートって…のばして使うらしいわよ…?
妙に分厚いなぁとは包みながら思っていたが、いやマジでコレって伸ばして使うのがデフォなん?それとも伸ばして使うこともあるよ程度の話なん?知識が無さすぎてわかんねぇよ。
…まぁ、とりあえず包みなおすなんて面倒すぎるのでこのまま焼くんですけどね。そこんとこ4649。
卵黄を塗ってオーブンで30分焼く
卵黄を塗ると良い焼き色が付くよ、とテレビで言っていたので仰せの通りに。
下にはクッキングシートを敷いてある。
このまま余熱をしたオーブンで焼いていくが、パイ生地を焼く場合、どのぐらいの時間を掛けるとどういう仕上がりになるのか、というような基本的な感覚を全く持ち合わせていないため、およそ5分毎に様子を見ながら焼き続けることにした。
途中5分を過ぎたあたりで卵黄部分に焼き色が付いたので、以後はアルミホイルを被せて焼き上げていく。
結局、キッカリ30分間焼いたところで完成とした。
「完成とした」という中途半端な言い回しを使ったのは、この時点では本当に焼き上がっているかがよくわからなかったから。
パイってイメージ的にもっと茶色い感じがするんだけど、かといってこれ以上焼き続けたらアスパラがカラッカラになっちゃいそうな気がして。生焼けだろうがこれで喰っちゃろう!という気概でオーブンから取り出したのであった。
パイシートの織りなすクロワッサン感にウットリ!アスパラの瑞々しさが際立つ一品
まず、焼き加減は30分でピッタリだった。また、心配していた「延さずに使った生地」についても、確かに多少の厚ぼったさは感じたものの、逆にそれが食べ応えに繋がっており悪くない結果となった。
ちなみに…クロワッサンってパイ生地から出来てるのかな??
ちょっとよく知らないんだけど、ついでにググる気も無いんだけど、マジでクロワッサンっぽさがハンパないんだなコレが。完全にクロワッサンである、とは言えない(何かが足りない)ものの、家で手作りしたということを考えれば十分ではなかろうか。
表面はパリっと、中身はしっとりと。ベーコンの塩分が効いているので物足りなさは感じない。そして中心でプリっとその存在を主張しているアスパラが瑞々しいこと!これはゼヒとも旬のアスパラで作っていただきたい。痩せてしまって節くれだったアスパラではこうはいかないと思われる。
オリーブオイルに塩コショウを和えたソースをスプーン等で乗せながら食べると、アクセントが加わってさらに手の込んだ料理風味になった。お試しあれ。
それでは。