回鍋肉(ホイコーロー)。それは
中国料理の一つで、四川料理の代表的なもの。豚肉をかたまりのままゆで、冷ましてから薄切りにして野菜と炒め合わせ、豆板醤(トウバンジャン)・豆豉(トウチ)・甜麺醤(テンメンジャン)・しょうゆ・老酒(ラオチュウ)などで調味したもの。
回鍋肉とは - コトバンク
というわけで丸々引用させていただきました。美味しいですよね~回鍋肉。
前回、出来合いのレトルト回鍋肉のお話をしましたが、今回はわたくし町田が得意とする回鍋肉の作り方をご紹介します。始めに言っておくが旨いぜ!
回鍋肉のポイントは2点「お肉はボイルしたものを使う」「ジャンをケチらない」
材料(4人分)
- 豚バラブロック…450g
- キャベツ…3~4枚
- ピーマン…1個
- 白ネギ…1本
- ニンニク…1片
- 豆板醤…大さじ2弱
- 甜麵醬…大さじ2弱
- 豆鼓醬…大さじ1
- しょう油…小さじ1強
- 酒…小さじ1
- ラー油…少々
ホイコーローを英語で書くと「Twice cooked pork」になるんです。冒頭でも引用した通り、一度ボイルした肉を再び鍋に戻して調理(回鍋)するから回鍋肉なんですねぇ。奥が深い。
今回は「本格的」という前提で作っていきますので、お肉の2回調理は必須。食感が全然変わってきます。もう一つのポイントは各種の醬(ジャン)をケチらず使うということ。こちらは後ほど説明しますね。
豚バラブロックをボイルする
早速豚バラを茹でていきますが、この作業は調理直前ではなく、手の空いた時に済ませておくといいでしょう。ブロックをお鍋に入る大きさにカットしたら、ネギの青い部分と生姜を加え、極弱火にてボイルしていきます。
ブロックの大きさにもよりますが、この程度の大きさなら20分程度でいいでしょう。20分経ったら火を止め、そのまま手で触れるぐらいまで放置して。
さっさと冷蔵庫にぶち込んでやってもいいんですけどね。ゆっくりと冷ますことで柔らかく仕上がりますので、時間に余裕がある時はぜひ。尚、見ての通り豚バラブロックは茹でると縮みます。想定よりも少し多めの分量で用意するといいかもしれません。
手で触れるようになったらお湯で軽く表面の脂を流し、あとは夕ご飯の時間を待つばかり。
これでお肉の準備は完了です。
他材料の下ごしらえ
キャベツ、ピーマンは乱切りに。白ネギは食べやすい大きさに斜め切りします。
ニンニクは焦げ防止のため大き目のみじんにカット
お肉もすっかり冷めました。スライスしておきましょう。
ほぼほぼジャンのみで味付けするんだぜ
さて、もう一つのポイントということで前述した「醬(ジャン)」がコイツらです。
普段中華料理を作らない方からすると「え?こんなに使うの?」って思いませんか?…思わない?じゃあ話はここで終わりだ!
…はい。それでも一応書いておきますけど。
実際このぐらいの量を使うんですよ。醬って、わたしの中ではただの調味料では無く「合わせ調味料」的なニュアンスなんだよなぁ。和食で例えると味噌そのものでははく、味噌とみりん、酒などを混ぜて作った合わせ調味料みたいな。合わせ調味料ということならこのぐらい使っても不思議じゃないでしょ?
いずれにしろ、これらの醬をメインに味付けをしていくのがホイコーローという料理です。ドーンと太っ腹に使って下さい。
調理開始!
それでは作っていきましょう。
野菜の湯通し
沸かした湯に一つまみの塩と油を加え、キャベツとピーマンにサッと湯通しします。その際、キャベツはバリッと握って繊維を壊してから入れてやると、のちのち味が絡みやすくなりますよ。
要するに油通しの代わりなんだな。「本格」と銘打っている当レシピではありますが…ねぇ。家庭では油通しだってなかなかのイベントでしょ?いきなりハードルが上がっちゃうわけじゃないですか。なので、代わりに湯通しで済ませてしまおうというわけ。とはいえ最低限の役割は果たせてますから。大丈夫!
豚バラの脂をいただく
続いて。熱したフライパンに油をしき、豚バラスライスを炒めていきます。欲しいのはその脂なんだ。ラードなんだよ。
ちょっと焼きすぎちゃったかな~…。まぁいいか、このぐらいの方が食感が楽しめるということで。とりあえず目的のラードはゲットしたので豚バラ肉はいったんフライパンから取り出し、この脂で醬を炒めていきます。
仕上げ
今回使用する醬はどれも、油で炒めることでより香ばしく香り立ち、味の深みを増すものばかり。しっかりと火を入れてから使っていきますよ。
わが家で使用している豆鼓醬にはしっかりとニンニクの風味が入っているので、普段はそれ以上のニンニクは入れません。それでも十分美味しい。今回はレシピ用という意味も含めてニンニク1片を追加投入しています。お好みでどうぞ。
ここからは急いでいきますよ。
ほら、美味しそうでしょ。そうなんですよ~これメッチャ旨いんですよ~。
俺の回鍋肉がマジで旨くてもう
辛い物が好きだという方は炒め終わりにラー油を一回しするといいでしょう。わが家では子どもたちも同じものを食べるため、全体にラー油をかけることはせず、取り分けた後にお好みでかけています。
これはねぇ…本っっ当にもう、掛け値なしに、本当に旨い。なのでデカ文字で言わせて欲しい。
旨し!
茹でてから焼いた肉は、いわゆる「チャーシュー(煮豚のやつね)」ほどホロホロでは無いんだけど、しっとりとして非常に食感が良い。サッと湯通した野菜類も生過ぎず、かといって火が通り過ぎということもなく、シャキッとして心地よい。
そして特筆すべきは三種の醬が醸し出す味の奥深さよ。辛みを司る豆板醤。甘みの甜麵醬。それらの味に深みを与えている豆鼓醬。マジでご飯が止まらないぜ!
とはいえ普段から中華料理を作らないというご家庭にとっては、まず調味料を仕入れることから始めなければいけないわけで。そういう意味ではちょっとハードルが高い料理ではあります。まぁ、これらの醤って何にでも使えますからね。麻婆豆腐なんかも全く同じ組み合わせでいけるし。この機会に買いそろえてみては如何でしょうか。
以上、ぜひお試しくださいませ。