3月・4月はあんなに店頭に並んでいたタケノコ。
5月に入ってめっきり姿を見なくなりました。
旬というのは1つが終われば1つが始まり、季節と共に移り変わっていくものだとはわかる。でも、今年はコロナのドタバタでそういった楽しみを随分スルーしてきてしまったなあ…なんてしんみりとしてみたり。
売り場に2本残っていたタケノコの大き方を何となく手に取り、レジに向かったのでした。
やや時期外れのタケノコもしっかりと下処理をすれば美味しく食べられます
およそ1kgのビッグな個体。
「切り口の色ツヤが良いものを選ぶ」というのがセオリーなのですが、そもそもが売れ残り2本組のうちの1本ですので…その辺りは推して知るべし。
時期外れとはいえしっかりとあく抜きをして、正しく保存すれば美味しく食べられます。
たけのこをあく抜きする
まずはあく抜きから。
タケノコは時間が経てば経つほどエグみが増しますので、購入したら出来るだけ早くあく抜きしましょう。
使用するのは米ぬか&唐辛子。…の市販品セット!
時期になるとタケノコ売り場の近辺に展開されている便利アイテムです。
…はい。
実はこれ去年使わなかった余りなので賞味期限が切れてま~す!でもそのまま使いま~す!くれぐれもマネしないでね☆
表面に土などが付いている場合は流水で洗い流した後、アクが抜けやすくなるよう皮を切って(切れ込みを入れて)いきます。
まずは先っちょ。
先端から1/5程度を斜めに切り落として。
続いて切り落とした部分を正面にして縦に切り込みを入れる。
要するにこのあと鍋でアク抜きしていく際、中までお湯が回るようにこんなことをしているわけです。あまり深く考えずにズバッ!といっちゃって下さい。
ここまで用意ができたらお鍋にタケノコ・水・米ぬかと唐辛子を入れて、沸かしていきます。
ここで注意!
米ぬかの水溶液は吹きこぼれやすくなっておりますゆえ、ちょくちょく気にしていないとこうなります。
ちょっと息子の宿題を見ていたらこれだもの。お気をつけあそばせ。
沸騰したら火を弱め、タケノコが浮いてこないように落し蓋をします。
タケノコの浮力が強いので、木の落し蓋が無い場合は「お皿」のような重みのあるもので代用するといいでしょう。
そしてこのまま茹で続けること3時間。
わたしの場合、時期の始まりに店頭に並ぶような小ぶりのものであれば1時間。今回のような1kg前後の大物は3時間。その真ん中ぐらいのサイズなら2時間。ぐらいをおおまかな目安にしています。
ここからがポイント!
茹で上がったタケノコはすぐに鍋から出すのではなく、茹で汁ごとお鍋のままで充分に冷めるまで待ってください。
この間にもあくが抜け続け、また、米ぬかと唐辛子の風味がタケノコに移っていくのです。
自分であく抜きをするようになってわかったのですが、わたしたちの知る「タケノコの味」ってそもそも、この「米ぬかと唐辛子の風味」込みっていう部分があると思うんですよ。全部含めて「タケノコの味」認識。
なので、この辺りの工程をおそろかにするとアクが抜けないだけでなく、「物足りない味のタケノコ」が出来上がってしまう。
茹で時間に迷ったらとにかく長めの時間で茹でておけばOK。お肉などと違って、ちょっと茹ですぎたぐらいで風味が抜けたりはしません。
数時間後にしっかり冷めたらあく抜きは終了です。ご苦労さん。
なお、茹で汁は保存の際に使いますので絶対に捨てないでください。
あく抜きしたタケノコを保存する
あく抜きが済んだタケノコは簡単に皮がむけます。
頂上の姫皮部分は美味しく食べられますので、一生懸命に剥いてしまわないでください。
代わりに最底辺の方い部分や、黒いぼつぼつは削ぎ落しておくとよいでしょう。
そうしたらタッパーなど保存容器に収まる形に分割して、最後にゆで汁をヒタヒタになるまで注ぎ入れておきます。
蓋を閉めたら保存完了!
冷蔵庫で保存して2~3日は美味しく食べられますよ。
「きれいな水を張って毎日取り換えながら保存する」という保存方法もあるのですが、前述した「全部含めてタケノコの味」問題を考慮するならこの方法のほうがより美味しく保存できるはず。
あくまで個人的見解ですが、この間にも味が馴染んで美味しくなっているような印象があるんですよね~。
あとは食べるときに適宜取り出してヌカを洗い流したら、煮物、炒め物、炊き込みご飯…などなど、いつもの料理にご利用いただけるというわけ。
タケノコは季節感の楽しめる美味しい食材です。
少し手間はかかりますが、ぜひ試してみてください。
以上、タケノコのあく抜きと保存方法についてご紹介しました。