ある時は3尾270円、またある時は1尾750円。わたしの中で勝手に「値段の幅が超広い魚」として燦然と名を馳せているのがカマスだ。
ところで…コイツをどう思う?比較のために包丁なんかを並べてみたんだけど、なんかデカくない??
大きいサイズのカマスを塩焼きにしてみた
行きつけであり、かつわたしが絶大な信頼を寄せている地元のスーパー「ツルヤ」では冬になると出てくるイメージであったカマスだが、こんな時期に、しかも妙に大きなサイズのものが売っていたので思わず目に留まった。お値段は300円いかないぐらい。高い時期に買えば恐らく1,000円は軽く超えてくるハズ。
ちょうどいいサイズのものが無かったのか、2つのトレーをつなぎ合わせて強引にパッケージングしてあることから、スーパーとしても恐らく規格外のサイズであっただろうことが伺える。
とはいえ…少し言い訳タイムをいただこう。
正直わたしは全然魚に詳しくない。ゆえにこいつが本当にデカいのかどうかも実はよくわからん。食べるのは好きでよく買うんだけどねぇ…釣りもしないし水族館にも行かないし。
今回記事にするにあたって調べてみたら、そもそもカマスって「アカカマス(本カマス)」と「ヤマトカマス(ミズカマス)」の2種類がいて、それぞれ旬も違うんだって。そんなことも全然知らなかった。ヒレの付き方で見分けられるそうなのだが、正直この記事を書いている時点ではもうわたしの胃の中に納まっていることはもちろん、なんならとっくに消化されて下の穴から排出されてしまっているため(お食事中の方は失礼)、もう調べようが無いのだ。
非常に歯切れの悪い恰好で申し訳ないが、少なくともわたしがツルヤにて、冬の時分に入手するカマスよりははるかに大きいことだけは間違いないので、そういった意味で読み進めていただけると幸いなのである。
なぜか鮮度は抜群!丁寧に塩焼きにしていく
そしてこのカマス、鱗を取ってエラワタを処理してみると、なんともまぁ鮮度のいいこと!
目の色があまり良くなかったのでそれほど期待してはいなかったにもかかわらず、持ってみるとなかなかにしっかりとした手ごたえだったのでもしやとは思ったのだが、内臓は写真に撮らなかったことが悔やまれるほど健康的に太っており、エラもツヤツヤとしてきれいであった。
ただ、先述の通りわたしは魚に詳しくないということと、海のない長野県で生まれ育ったという理由からコイツが真に鮮度のいい個体かどうかはわからん…ってしつこいね。これはもういいや。
とにかく、せっかくなので丁寧に塩焼きにしていこう。
まずはたっぷりの塩を振って余分な水気を出していく。
悲しいかな我が家のグリルに入らないサイズだったので頭と尻尾は切り分けることに。
水っぽいことが多いカマスだが、こいつはイイ感じに身が締まっていたので置いておく時間は15分とした。そして出てきた水分はキッチンペーパーでよくふき取り、必要があればこの時点でもう一度塩分を調節し、十分に予熱しておいたグリルの中へ。
あとはお好みの加減になるまで両面を焼いたら、完成!
タンパクな味ではあるが焼き魚然とした食べ応えが嬉しい
ちなみに横のお汁は、先日の夕飯に出した味噌煮込みうどんの汁が余ったものに卵を加えて、かきたま汁に仕立てたもの。こういう汁にはたっぷりの小ねぎを乗せるのがわたしの好みだ。
さて、肝心のカマスだが。
旬を外している(…のかな?)せいなのか、体が大きいせいなのか、冬に食べるカマスに比べると味はやや淡白で、身の歯ごたえもやはり冬のモノに感じるような繊細さはあまり無かったように思う。
しかしそれは決定的なマイナス要素ではなく、そのバクバクと食べられてしまうような大胆さは言ってみれば「焼き魚然」としており、ふっくらと焼きあがった身の食べ応えも抜群で、お昼ご飯に食べるぶんにはちょうど良い感じというか。要は普通に旨かったんだなこれが。
まぁツルヤに置いているんだからそんな変なもんじゃないことはわかっていたんだけど(絶対的信頼)、それでもこのサイズ感でお得に購入できて、かつ旨かったことは嬉しかった。いつもと違う時期だったりサイズだったり、そういう少しイレギュラーなお魚って何となく今まで避けていたんだけど、これを機に色々試してみようと思ったある日の午後でしたとさ。
めでたしめでたし。