旨い牛すじの煮込みが作れるようになるとおうち居酒屋が捗ります。そしてわたしは旨い牛すじの煮込み方を知っています。なのでこれからシェアしようと思います。
旨い牛すじ煮込みの作り方
記事の導入が全く思い浮かばなかった結果がこの有様だよ。しかし書いたことは本音であり、実際に牛すじ煮込み的なおつまみが一品あるだけで家飲みのクオリティがグッと上がるように思う。
材料
- 牛すじ肉…約420g
- 大根…細いやつ半分
- 人参…1本
- こんにゃく…1袋
- 細ネギ…少々
- だし汁…たぶん800ml強ぐらい
- 酒…ドボドボドボと2周ぐらい
- しょうゆ…ドボボッと1周いかないぐらい
- 砂糖…強めの3つまみ
- 八丁味噌…おたま3分の1程度
初見の方は驚かないで欲しい。わたしのレシピとしてはこれが通常運転なのだから。
「ドボボッと1周」?何それ!?とご立腹の貴方、違う!これは宇宙的マクロの視点で見たユニヴァーサルな共通語であり、むしろ「〇cc」や「大さじ〇杯」などという島国根性丸出しのわかりやすい単位にこそ惑わされてはならない。重要なのはあなたの心…そう、ガイアの中心から呼び起こされる魂の咆哮こそが最も重視されるべきことであって、それに比べれば分量表記の曖昧さなどはセロハンテープの種類と同じぐらい些細な問題なのだ!
なのですからね!!!!!!!!
…
ごめんなさい。
牛すじ肉を下茹でする
始めに牛すじ肉の下ごしらえから。要するに下茹でするだけなのだが、この工程こそが「牛すじ肉ってなんとなく面倒くさそう」というイメージの本体であり、逆にここが済んでしまえばあとは普通の煮物作りとなんら変わりはない。
しかも時間がかかるだけで実は全然難しくないっていう。



このように牛すじ肉からは半端じゃない量の灰汁が出るので、一度茹でこぼすのがコツ。


臭み消しとして分量外の生姜やネギの青い部分などを加えた。まぁ入れなくても仕上がりにさほど差は生じないのでご安心を。
ここからチャーシュー(煮豚)を作る時ぐらいの弱火で、一時間半から二時間程度下茹でをしていく。ということは蓋はしない方がいいということだ。もしお湯が足りなくなるようなら適宜足してやればいい。
参考ページしっとり柔らかチャーシュー(煮豚)の作り方【おうち居酒屋】

今回は2時間下茹でした。この辺りはどうしても経験則になってしまうのだが、お肉の厚みや臭い、筋っぽいかどうかなどを適当に判断してもらえばいいと思う。適当で大丈夫。
このまま少し冷ましておいて、触れるようになったら食べやすい大きさに切り分けておこう。

出汁は薄めがいいような気がする
牛すじ煮込みなんだから牛の香りを楽しみたいなって。この料理を作り始めた当初は昆布のみで取っただし汁を使って作っていた。でも旨味って相乗効果じゃん?なのである時からちょっとだけかつお節も加えている。


う~む…こう見ると全然「ちょっとだけ」に見えないなぁ…ただ普段わたしが取る出汁と比べると、節の量はこれでも半分ぐらいなんだよね。普段が使いすぎ??知らんけど。
ちなみに牛すじの下茹でをしている隣でだし汁も作っておいてしまうとラク。この日は自分のお昼ご飯を作る&食べる前後でこれらの作業をしてしまったので、あとは夕方普通に煮物を作ればいいという寸法なのだ。簡単ですな。
その他材料の下ごしらえ
牛すじの他には大根、人参、こんにゃくを入れる。
大根とにんじんはいちょう切りにして。

こんにゃくはスプーンを使ってランダムに削いだものに軽く塩をして数分おき、そのあとさっと熱湯にくぐらせておく。


実はこのこんにゃくってあく抜きしなくていいやつなんだけどね。

それでもやっておくとさらに臭みが抜けるので、煮物がよりさっぱりとした仕上がりになるぞ。ちなみに、このこんにゃくめっっっっちゃ旨いのよ!「缶蒸しバタ練り製法」が何なのか全然わかんないけど、味も歯ごたえも普通のこんにゃくと違ってとても旨い。やっぱりツルヤオリジナル最高だわぁぁ~!
お汁を全部吸わせるぐらいの気持ちで煮るべし
さあ後は作るだけ。
まずはそれそれの材料を軽く炒めて油を回す。牛脂があれば牛脂を使うといいかも。


全体に油が回って炒めた感じが出てきたら、だし汁投入。

沸騰したら灰汁が出てくるので掬って。お酒をお鍋に2回しほどドボボボっと入れ、お砂糖を強めの3つまみ。味見しながら良い感じにしてくださいな。そのまま大根や人参に火が入るまで20~30分煮る。

大根や人参にほぼほぼ火が入ったのが見た目でもわかるね。こうなったら八丁味噌と醤油で塩味を入れていこう。

わたしはこの八丁味噌ってやつが大好き。
味噌煮込みうどんやなんかはもちろんのこと、普通の味噌汁にもちょっと加えてやると、独特のコク深い味わいになって非常に美味しい。そしてこいつが牛すじの煮込みにも合うんだ。

八丁味噌をよく溶かし、醤油をドボボッと1周いかないぐらい加えて味を調え、ここからさらに10分~15分ぐらいかな?味が馴染むまで煮込んだら火を止めてひとまず休憩。

煮物は冷める時に味が染みるもの。残りの工程は煮詰めていくだけなので、その時が来るまでゆっくりと冷ましておくとグッと味が入るぞ。時間に余裕をもって、冷ますための時間込みで作ると良い。
そうそう「残りの工程は煮詰めていく」ということは、八丁味噌と醤油を加える段階ではやや薄めのセッティングにしておくということが重要だ。もちろん、そもそも煮詰めないで仕上げるっていうのもアリなのだろうが、牛すじ煮込みに関しては煮詰めた時のこっくりとした濃ゆさが欲しい、と個人的には思う。

これで完成!充分に冷ました後、この時は15分~20分ぐらい煮詰めただろうか…もっとかな?いずれにしろ汁がほとんど無くなるぐらいしっかり煮詰めるとこんな見た目になる。この時、味を見ながら最後の微調整をしておこう。
溢れ出る牛すじの旨味!牛すじ煮込み完成

仕上げに細ねぎを小口切りにしてふりかけた。
一件しょっぱそうな色に見えるが、その色のほとんどは醤油でなく八丁味噌で付いたものなので、実際にはしょっぱいというより「コク深い」と言った方が正しい。牛すじはもちろん根菜類もトロトロに煮えており、口いっぱいに旨味が広がる。濃ゆ~い感じがたまらなく良いんだな!
すじ肉は他の部位に比べてお値段が安い。見つけたらたっぷりと買い込み、下茹でまで済ませたものを冷凍しておくと食べたくなった時に気軽に作れるぞ。ぜひお試しあれ。
それでは。